

マハラシュトラ州のフェスティバル
広大な国インドでは、毎日国のどこかでフェスティバルが開催されているといっても過言ではありません。
インドのフェスティバルはさまざまな祝典、色彩、奏でられる音楽、祝宴、野外劇、享楽、興奮に満ちています。多様性に富むインドでは、同じフェスティバルでも国内の地域によって、お祝いの仕方も様々です。
お祝い事は、まず新年から始まり(新年のお祝いも地方によってお祝いの仕方はさまざまです)、新しい季節の到来、収穫、神々と女神たち、聖人、預言者の誕生祝い、神話に由来する行事、歴史的行事など、途絶えることがありません。広大なインドの至るところで無数のフェスティバルとお祝いが繰り広げられています。
宗教的な意味合い、神話・歴史上の重要性は別にしても、フェスティバルやお祝いは、家族やコミュニティの人達が集まって儀式、祝宴、音楽と踊りに参加し、新しい衣服や家財を購入したり、家を塗り替えたり、お菓子やギフトを配るなどの楽しみな行事でもあります。
フェスティバルやお祝いは、祝典が宗教、カースト、教義、経済的地位などのあらゆる障壁を取り超えたインドの多様性を表現するものとなっています。
マハラシュトラ州で開催される主な宗教的なフェスティバルとマハラシュトラ州観光局(MTDC)が主催する文化的なフェスティバルの年間スケジュールを以下にご紹介します。
1月6-7日
バンガンガ音楽フェスティバル (Banganga Music Festival)

大きな階段状に設けられた神聖な池が、18の古代寺院とたくさんの現代的高層ビルに囲まれている街、バンガンガで音楽フェスティバルが開催されます。池の水は聖なる川ガンガ(ガンジス川)から来るものと信じられています。
バンガンガの池は、追放されたヒーローであるラーマ王子が5,000年前にこの地に立ち寄った時に湧き出たとされています。海水に囲まれたこの地の人々は、のどの渇きを癒す真水を飲むことができずにいました。それを見たラーマ王子が矢(バン)を大地に放つと、1,600キロ以上も離れたガンガから来た水が湧き出ました(これがバンガンガの地名の由来となっています)。
数世紀後、バンガンガの水を貯えるために、石造りの大きな美しい池が作られました。数世代に渡る入植者たちが、池の周囲に美しい彫刻を施した神々を祀る寺院を多数建設しました。
大勢のインド人にとって、この池は常に神聖なものであり続けました。フェスティバルの際にも大勢の人達が苔で覆われた池で沐浴し、バンガンガの古代寺院に花を捧げています。
マハラシュトラ州観光局(MTDC)とバンガンガのインド文化遺産協会の主催により、2日間に渡る音楽の祭典が毎年開催されています。古代寺院と神聖な池を背景にして、インドの有名なクラシック音楽家による演奏がおこなわれます。
1月14-28日
ムンバイ・フェスティバル (Mumbai Festival)
官民共催で開催されるイベント。NGO、民間団体、政府、関係諸機関が協力してムンバイ・フェスティバル委員会(MFC)を編成し、毎年、2週間に渡って、ジャズ・コンサート、アクロバットショー、野外パフォーマンス、映画祭、展示会などのさまざまなイベントを開催しています。2006年のイベントでは、ムンバイのプリンス・オブ・ウェールズ博物館で日本の陶磁器が展示されました。
2月23-24日
エレファンタ・フェスティバル (Elephanta Festival)

ムンバイの沖合い10キロにある小さな島エレファンタ島は、文化愛好家に好まれる旅行先です。シヴァ神が祀られたこの静かな島がエレファンタ・フェスティバルの舞台となります。以前、プリ、あるいはガラプリとよばれていたエレファンタ島は、強力な沿岸の王国の堂々たる首都でした。エレファンタの名前は、何世紀も後になってこの地を占領したポルトガル人が、最初に上陸した場所で一枚岩の象を発見したところから命名されました。エレファンタの石窟はシヴァ神を中心とする伝説に想を得た華麗な彫刻を飾っています。毎年、著名なダンサーとミュージシャンが石窟の外で、星空の下で、観客を前にして、パフォーマンスが行われます。フェスティバルのハイライトは照明されたMaheshmurti(シヴァ神の像)です。
3月
ホーリー(Holi)

3月、春の訪れを2日間のホーリーのフェスティバルで祝います。夜間、ホーリー(大きなかがり火)を燃やし、人々がすべての害悪を燃やし尽くしてしまうと信じている火の神を崇めるために集まります。路上で人々はお互いに色の付いた粉をかけ合います。
ホリーはインド北部の全域とマハラシュトラを含む南部の一部で催されています。
4月-5月
ブッダ・プルニマ (Buddha Purnima)
ブッダ・プルニマは仏教徒のカレンダーでもっとも神聖な日です。仏教徒は満月を神聖なものとみなしていますが、バイサク月(4月-5月)の満月は、この日に仏陀が誕生し、悟りを開き、死亡した際に涅槃に入ったことから、特別な意味合いを持っています。この神秘的な話からもブッダ・プルニマの重要性がうかがえます。
他の宗教の信者は、それぞれの開祖の誕生、死亡、その他重要な出来事を祝いますが、仏教徒の場合、これらの出来事をすべてバイサク月の満月の日の1日にまとめて祝うのです。この日、仏教徒は沐浴し、白づくめの衣装をまといます。仏陀の教えを聞いたり、家に僧侶を招いて仏陀の話を聞いたりして過ごす人がほとんどです。この日、仏教徒は、生命あるもから生命を奪わない、与えられていないものを奪わない、性的不品行をせず性に耽溺しない、嘘をつかない、酩酊を避ける、以上の5つの戒めを守ることを改めて自らに課します。
仏教徒は、ブッダ・プルニマの時、星でいっぱいの竹飾りを作り、家の至る所に飾り付けます。
8月
ガネーシャ・チャトゥルティー (Ganesh Chaturthi)

ガネーシャ・チャトゥルティーは、叡智の神であり、マハラシュトラ州の守護神でもあるガネーシャの生誕を祝うフェスティバルです。ガネーシャ神は、シヴァとパールヴァティーの子供で、象の頭を持ち、成功への障害となるものをすべて取り除いて幸運をもたらす、と信じられています。ガネーシャ神を信仰する人には、繁栄がもたらされ、自然災害を免れるともいわれています。10日間のフェスティバルの間、小さなガネーシャ神の像が家庭に飾られます。大きな像ともなると、高さ10メートル、重さ数トンに及ぶものもあります。フェスティバルの最終日には長い行列が町を練り歩き、太鼓と音楽が演奏される中、信者たちは「Ganapati Bappa Morya」(ガネーシャ神よ、すぐに戻ってきておくれ)と歌いながら、ガネーシャ神の像を水に浸します。
10月
ダシャラ・フェスティバル (Dussehra Festival)

毎年10月に開催されるフェスティバル。ヒンズー教の神聖なラーマーヤナ経典によれば、ダシャラは、ラーマ王がランカの邪悪な王のラヴァンを殺した日で、善が悪を打ち負かした象徴となっています。夜になると人々はシモランガンと呼ばれる町の境界を越える儀式をおこない、シャミの木を拝みます。アプタの木の葉を集め、お金に見立てて、友人や親族の間で交換します。
11月9日
ディワリ (Diwali)
ディワリは光のフェスティバルで、商売上の1年の終わりと新年を祝うものです。街路は粘土のランプを持つ人々で埋め尽くされ、家々はランゴリ(色のついた粉)とアーカシュ・カンディル(さまざまな形、大きさの飾りのついた提灯)で飾られます。人々は暁に起床し、ウータンと呼ばれる香油を使って自分の身体をマッサージし、沐浴します。新しい服を着て、華々しく爆竹を鳴らし、色々なお菓子を供えて、盛大に祝われます。ディワリは、Dhanatrayodashi、Narakchaturdashi、Amavasya (Laxmi poojan)、 Balipratipada、Yamadvitiya (Bhaubeej)の5日間で構成されます。
カリダス
カリダスは歴史劇「シャクンタラー」、叙事詩「メガドゥート」で知られるサンスクリットの偉大な詩人・劇作家です。カリダス・フェスティバルは、11月中旬に、カリダスと彼の作品の登場人物にインスピレーションを与えた場所であるラームテークとナーグプルで2日間に渡って開催されています。
12月
エローラ・フェスティバル

天上の住まいで神々が退屈していた時、領主に地上を訪問してもよいか尋ねました。神々は夜明け前に戻る事を条件に許可をもらいました。地上にいることの楽しさに夢中になった神々は、エローラと呼ばれる巨大な岩でできた自分たちの壮麗な都市を作りました。当然、夜明けまでに帰るという領主との約束は守られず、その罰として、神々は毎年12月には石になるという神話が生まれました。この神話をもとにして、マハラシュトラ州観光局(MTDC)は石窟でエローラ・フェスティバルを開催しており、インドの有名なアーティストが壮大なエローラを背景に音楽と舞踊の公演を繰り広げます。
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